ここから始まる、新たな若きスパイディ物語 ─ 『スパイダーマン:ホームカミング』を観るべき5つの理由

地球を飛び出し、アスガルドからギャラクシーの果て、そしてマルチ・バースにまで到達し、数多のヒーローらとヴィランによる壮大な戦いを描き上げてきたマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)が、この夏ついに、誰もが愛する「親愛なる隣人」スパイダーマンの世界に帰ってきた。『スパイダーマン:ホームカミング』が8月11日にいよいよ日本公開となる。

スパイダーマンといえば、過去数年の内に何度も映画化されており、その人気は日本でもおなじみだろう。そんなスパイダーマンが装い新たに映画化されると聞き、「えぇ、また?」と感じた方もいるかもしれない。しかし今作は、過去のスパイダーマン映画とも、はたまた過去のMCU作品…、いや、いかなるスーパーヒーロー映画とも一味違う、個性きらめくユニークな作品となっている。この記事では、『スパイダーマン:ホームカミング』を楽しみにしている方はもちろん、観に行くべきか迷っている方に向けて、今作をこの夏ゼッタイに観るべき5つの理由をご紹介しよう。

ここから始まる、全く新しい『スパイダーマン』

『スパイダーマン:ホームカミング』は、全く新しいアプローチでスパイダーマンの活躍を描いている。今度のスパイディは『シビル・ウォーキャプテン・アメリカ』で既に登場しているので、スパイダーマンのオリジン描写は不要。『シビルウォー』の正当な続編とも言える今作では、映画が始まった時点から既にピーター・パーカーがスパイダーマンとして登場する。だからあなたは、ピーターが遺伝子操作されたクモに噛まれて、ベンおじさんが殺害されて…という、よく知られたプロットを再度なぞる必要がないのだ。まだ知らない、全く新しいスパイダーマンの弾けるような魅力が、今すでにクイーンズの街角を全力疾走している。親愛なる隣人がウェブスイングする姿を黙って見逃せるかい?

甘酸っぱい!青春学園モノとして秀逸

「最近、似たようなヒーロー映画ばかりで…」と食傷気味なあなたこそ、『スパイダーマン:ホームカミング』は観るべき作品だ。今作は、15歳のピーター・パーカーが高校の仲間と繰り広げる青春群像劇、学園モノとしても高い完成度を誇っている。キャプテン・アメリカはクライム・サスペンスとして、マイティ・ソーやドクター・ストレンジはファンタジーとして、アントマンやガーディアンズ・オブ・ギャラクシーはSFとして…これまでのMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)は、様々なジャンルの視点からスーパーヒーローを描いたハイブリッド・エンターテインメント作品群であったが、『スパイダーマン:ホームカミング』は学園モノとしての若く爽やかな顔も持っている。

©Marvel Studios 2017. ©2017 CTMG. All Rights Reserved.

マーベル・スタジオは、ジョン・ワッツ監督に80年代の青春映画の空気を取り入れるよう頼んだという。そこでワッツ監督が基準としたのは、ジョン・ヒューズ監督の『ブレックファスト・クラブ』(1985)と『フェリスはある朝突然に』(1987)、ハワード・ドゥイッチ監督の『プリティ・イン・ピンク/恋人たちの街角』(1986)だった。

そもそも本作のタイトル『ホームカミング』は、スパイダーマンがマーベル映画の元に”帰ってくる”という意味合いのほか、アメリカの高校生たちにとっての一大イベント、ホームカミング・パーティーに由来する。毎年秋学期に行われるこのパーティーは、その学校の卒業生も参加(ホームカミング)できるカジュアルなダンス・パーティーのことで、日本で言う文化祭に近い。『スパイダーマン:ホームカミング』は、この文化祭的イベントをキーポイントとしながら、おデブな親友ネッド(ジェイコブ・バタロン)とのドタバタ日常コメディや、初々しく甘酸っぱいピーターの片思いが描かれる。15歳のピーターと同世代のファンは、『ホームカミング』のピーターをまるでクラスの友人のように迎え入れられるはずだし、大人のファンにとっても、学生時代を懐かしむ、ちょっとくすぐったい青春ドラマとして大いに楽しめるはずだ。

マイケル・キートン演じるバルチャーがコワすぎる

物語性が高く評価されているアメコミ作品の数々を思い返してみれば、必ず魅力的なヴィラン(悪役)の存在に気付くはずだ。確かに、CGで描かれたド迫力のクリーチャーが地球を滅ぼしにやってくる映像もすごいけれど、優れたヴィランは優れた役者によって演じられてこそ、真に迫る存在感を発揮することができる。

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『スパイダーマン:ホームカミング』はどうかって?最高だ。今作のメイン・ヴィランであるバルチャーに息を吹き込むのは、かつてティム・バートン監督の『バットマン』『バットマン リターンズ』でバットマンことブルース・ウェインを演じたマイケル・キートンなのだから。

マイケルは1989〜1992年にかけて演じたバットマン役で一世を風靡するも、その後はヒット作に恵まれない年が長く続いた。しかし、2014年の『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』で、ブロードウェイで再起を掛ける元ヒーロー役の落ちぶれ役者を熱演すると、批評家から大絶賛。自身の半生の投影ともいえるこの役で数多くの映画賞を受賞し、ショウビジネス界に完全復活を果たした。酸いも甘いも噛み分けるマイケル・キートンだから出せる、いぶし銀の迫力。その存在感を前に、ピーター・パーカーを演じるトム・ホランドはすっかり圧倒されてしまい、「怖すぎてほとんど演技をする必要がなかった」と素直に告白するほど。疾走感溢れる『ホームカミング』が決して軽い鑑賞感に終わらないのは、間違いなくヴィランであるマイケル・キートンの職人技がしっかりと練り込まれているからなのである。

アイアンマンも登場!トニー・スタークに芽生える父性

カラフルでクールなコスチューム。1人でさえ画になるスパイダーマンに加え、『ホームカミング』にはトニー・スターク / アイアンマン(ロバート・ダウニー・Jr.)も登場し、物語を彩ってくれる。『シビル・ウォーキャプテン・アメリカ』で観られた、ピーターとトニー・スタークの掛け合いが嬉しかった?じゃぁ、『ホームカミング』は大興奮間違い無しだ。

駆け出しヒーローとしてまだまだ未熟なピーターのメンター(指導者)として登場するアイアンマンことトニー・スタークの心の中には、いつの間にか父性にも似た感情が芽生えていく。トニー自身、父との間には決して穏やかではない過去を抱えており、華やかな私生活とは裏腹に、孤独で理解され難いセンチメンタルな心の持ち主でもある。「僕もスタークさんに認められて、アベンジャーズに入りたい!」と気持ちだけを先走らせるピーターに対して、トニーが与える教えとは?そしてトニーも、ピーターに新たなる希望を見出していく…。

どんどん広がるMCU、今観ておくのがオススメ

なんてったって『スパイダーマン:ホームカミング』は、広がり続けるマーベル・シネマティック・ユニバース作品のひとつだ。壮大なるMCUの中でも非常に重要な位置を占める今作は、絶対に今観ておくべき作品なのだ。その理由はふたつある。

まず、今作の後には『アベンジャーズインフィニティ・ウォー』が控えているということ。アベンジャーズのメンバーはもちろん、ドクター・ストレンジやガーディアンズ・オブ・ギャラクシーも合流し、最強の敵サノスに立ち向かっていく。世界中にお祭り騒ぎを起こすことは間違いない『インフィニティ・ウォー』に、スパイダーマンも当然参加する。MCU総決算とも言える壮大すぎる戦いに、ピーター・パーカーはいかなる成長を遂げて参戦するのか?駆け出しヒーローがステップアップする様を、『ホームカミング』でしっかり見届けておこう。

そしてもうひとつは、『ホームカミング』には続編の企画が存在するということだ。既にジョン・ワッツ監督が交渉段階に入っているという。2019年7月を公開予定としており、『アベンジャーズ / インフィニティ・ウォー』とその続編『アベンジャーズ』第四作以降を描く内容になるという。早くも続編が決定したのは、ジョン・ワッツ監督の『ホームカミング』での仕事っぷりにソニーとマーベルが惚れ込んだ証拠とも言えるだろう。ちなみに続編は『ホームカミング2』などではなく、全く別のタイトルが用意されるそう。

『スパイダーマン:ホームカミング』は2017年8月11日全国ロードショー。Huluでは、『スパイダーマン:ホームカミング』のインタビュー映像や特典映像なども配信中だ。Huluでしか観られないインタビューもあるぞ!またマーベル映画作品を期間限定で見放題配信中。

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